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マイケルフランクス、70年代終わりから80年代に至るまでポップ・ソフトロック等の世界を席巻したAORの金字塔とも言えるアルバム"Sleeping Gypsy"をリリースしたのが1977年の事になります。その2年後に"Tiger in the Rain" 発表後のツアーになるこの放送用音源がこのCDになりました。ラテンフレイバーAORでは定評がある彼ですがやはり元祖”ヘタウマ”シンガーとしてのほうが有名なのではないでしょうか。技巧的な部分では確かに特筆すべきものがないのは間違いありませんが、この妙な落ち着きと安堵感は当時のジャズ・フュージョン寄りのシンガーソングライターの中では特異な存在だったはず。スタジオ盤録音には、当時現在でこそ名の知れた Stuff,Steps,Brecker Bros,Seawind 等の若手、今考えるとそうそうたるメンバーを起用、売上も驚異的でした。しかし、彼のライブに関してはさほど名演奏が残っていないようで、この音源の希少性はかなり高いのではと思われます。このライブではBruno Carr (Jimmy Scott の録音で有名)がDrumsを担当する他には有名なミュージシャンは見当たりませんが、彼の存在感自体には何ら影響がありません。二曲目の"Lady wants to Know"を聞くとなぜかいつもほっとしてしまいます。「灰皿をもてあそぶパパはコルトレーン、泣き始めた赤ちゃんはマイルス、それでも彼女には別離の理由が必要。」でも彼の曲を聞くのに理由は必要ないかもしれません。一時の安らぎを運んでくれます。1.Introduction ～ When The Cookie Jar Is Empty 2. Lady Wants To Know 3. Chain Reaction 4. When It's Over 5. Satisfaction Guaranteed
6. Eggplant 7. Sanpaku 8. Underneath The Apple Tree 9. Antonio's Song (The Rainbow)
10. Bass Solo ～ Monkey See-Monkey Do ～ Band Intro 11. Popsicle Toes ～ B'wana-He No Home
My Father's Place, Roslyn, NY, 21st March 1979